筋膜リリースとは
筋膜リリースって何?
筋膜リリースとは、筋膜の萎縮や癒着を引き剥がしたり、引き離したり、こすったりすることで筋膜を正常な状態に戻すことです。翻訳では「筋膜はがし」と呼ばれることもあります。筋膜は身体全体の筋肉を包んでいる組織で、筋肉の表層から深層までウェットスーツのように全身に張り巡らされています。そのことから筋膜は「第二の骨格」と呼ばれるほど身体にとって大切なもので、いくつかの重要な役割を担っています。筋膜リリースによって筋膜が柔らかくなり滑りがよくなるので、筋肉をスムーズに動かすことができるようになるのです。また筋膜リリースはストレッチのように一定方向に伸ばすというものではなく、筋膜をあらゆる方向にほぐしてあげます。身体の硬い部分や伸びにくい部分を敏感に感じとり、ゆっくりと呼吸しなが筋膜をほぐしていきます。解きほぐれるまでには時間がかかりますので、無理せずに痛みを感じない程度にゆっくりと行いましょう。最初は20〜30秒から始め、どんどん時間を長くしていけるように慣らしていきます。
筋膜の役割は?
まず、筋膜には「浅筋膜」「深筋膜」「筋外膜」「筋周膜」「筋内膜」と5つの種類があり、それぞれが連続して層になっています。すべての筋膜がお互い滑り合うようにして連動してスムーズに動いているのが正常です。そしてこれらの筋膜には「体の姿勢を保つ」「組織同士が擦れ合うことで生じる摩擦から筋肉を保護する」「筋繊維の動きを支え、力を伝達する」と、主に3つの役割があります。身体の至る所で発生する原因不明の痛みは、実は筋膜が正常にこの役割を果たせていないことが理由だともいわれているのです。筋膜は全身を覆っている組織でコレーゲンによって構成されていますが、85%は水分でできています。水分不足やストレス、長時間のデスクワークなどで筋肉の柔軟性が低下すると筋膜同士が引っ付いてしまい、筋膜が本来すべき役割ができなくなります。すると筋肉の動きが悪くなってしまうことや循環障害が発生してしまうなどして、身体にさまざまなトラブルを引き起こしてしまうのです。
よくなるとどうなるの?
筋膜は全身の筋肉へとつながっているので、筋膜の働きが悪くなると周りの筋肉や筋組織の動きも悪くなります。すると各部の痛みや筋力の低下、柔軟性の低下、運動パフォーマンスの低下、日常生活の活動力低下を引き起こすこととなります。筋膜リリースをしてあげることで筋膜と皮膚・筋肉とが滑らかに動くようになり、筋膜が正常な役割で働いてくれるので身体全体のバランスが整うのです。すると身体が軽く感じられるようになることに加えて、筋肉の本来の柔軟性を引き出す、痛みや凝りの改善、活動力の向上、関節の可動域が拡大されることなどが期待できます。より具体的な効果としては、身体の柔軟性の向上や肩・首の凝りの解消、腰痛やむくみ、バストアップ、姿勢の改善などが挙げられます。また筋膜リリースを定期的に継続することで、身体のコンディションを保つことにもつながるのです。
マタニティー整体としての筋膜リリース
妊娠によって女性の身体には腰痛や肩こり、むくみ、つわりといったような何かしらの負担がかかります。マタニティー整体ではこのような辛い症状を解消し、少しでも楽に妊娠と出産を乗り切ることを目指しています。筋膜リリースもマタニティー整体の一つで、お母さんの身体を健康に保つことに効果的です。身体をよいコンディションに保つことができれば、血行やリンパの流れがよくなり、赤ちゃんにもしっかりと栄養を送り届けることができます。妊娠の辛さを無理に我慢せずに、健康的に過ごしたいという方は、ぜひ一度当院までお気軽にご相談ください。